エジプトから帰った翌日、お土産を届けに実家に帰ったら父からいきなりの宣言。
〇〇(弟の名)の家に行くことにした。
もう決めた!
何ソレ?
母を見送り、90歳を超えても頑張って一人暮らしをしてきた父。
毎朝欠かさずウォーキングをし、週に2回囲碁にでかけ、食事作りも洗濯もこなし、できる限りここで暮らしたいって言ってたのに。
私が旅行していたほんの10日でいったい何があった?
話しを聞いてみたら、食事作りも、洗濯も、何もかも面倒でもうやりたくない。
いつの日か父が根をあげたら考えようと思っていたことがいきなり現実になってしまった。
健康だとは言っても、自分のためだけに家事をこなすのが虚しくなってきたのかもしれない。
最近では物忘れも多く、自分で頭がおかしくなったというくらいだから、この先のことが心配になってきたこともあるのだと思う。
弟によると、もう勘弁してほしいと思うくらい仕事中であろうと、何であろうと同じ内容の電話が頻繁にかかってくるので心配していたそうだ。
何より父が目標をクリアし、生きるという強い気持ちを失ってしまったのではと心が痛む。
父より少し歳上の母が亡くなった時、お母さんの歳を超えるまではとにかく頑張って生きると言っていた父。
この6月には見事にその目標をクリアする。
弟の家から母が眠るお墓はすぐ近くにある。
母の側に居たい気持ちが強くなったのかも。
弟は以前から同居を勧めていたので、突然の父からの申し出に安心したようだが、弟も義妹も仕事をしているので日中は父一人。
今の住まいはマンションでバリアフリー、弟の家は3階建てで父の部屋となるのは3階。
父は夜中に2〜3回トイレに起きるのに3階にはトイレなし。
ウォーキング友だちも、囲碁友だちもいない初めての地で何もせずにいたらあっという間に身体能力は衰え、認知機能も低下するだろう。
母の在宅介護にほぼノータッチだった弟夫婦が、これから老いが進むであろう父の面倒をみられるのだろうか…
そうは言っても、実際問題我が家は3LDKから1LDKにリノベーションしてしまったので父との同居は無理。
心配はつきないが、無理に一人暮らしをさせるのは酷。
悩ましいところではあるけれど、父の気持ちを尊重し4月から3ヶ月程度同居トライアル期間を設けようと弟と話しをした。
その間に弟と一緒に、弟の家から近い介護付き有料老人ホームを見学して、いざという時に備えておく予定。
私の家から弟の家は実家に帰るより遠いし、弟夫婦は自分たちが不在の時に父を訪ねるても構わないと言っているけれど、私はやはり気兼ねする。
今までのように父に頻繁に会うことはできないかもしれない。
いよいよ実家がなくなる日が近づいてきたようで、ちょっと動揺しています。
父の生きる気力がこれ以上なくならないことを祈るのみ。
帰るなりこんな話になるとは思わず、私と夫が食べたいからってだけですが、実家にお寿司の出前を頼んでおいたのに楽しい食事時間とはなりませんでした。
エジプト旅行もはるか昔の出来事のように感じます。
来週には私の入院・手術。
退院したら早速父のお試し同居準備をしなければ・・
決めるのは父の勝手ですが、実働部隊は私のみ。
退院後もおちおち療養なんてしていられなさそうです。
どうか後遺症とかありませんように。