父は既に弟の家に転居し新生活をスタートさせました。
そして残された物の殆どは粗大ゴミ、普通ゴミとして搬出し、とうとう実家は空になりました。
父は60年住み慣れた地を離れるのに全く感傷的になることもなく、アッサリしたものです。
もし母が存命であればこんなに簡単に事は運ばなかったと思います。
片付け始めた頃は、母の残した日記やメモ、洋服、着物を見るにつけ私が感傷的になっていましたが、最後はもう諦めてほとんど処分しました。
私が持ち帰ったのは一緒に旅行した時に買って母が気に入っていたTシャツ2枚、一番お気に入りの着物1枚、家計簿兼日記3冊、私の臍の緒くらいのものでした。
しかし、母はこんなものまでとってあった。
私が退職するまで40年以上勤めた会社の内定通知。
なんと電報でした。
もう一通最終面接日と場所を知らせる電報も保存してあり、入社時にもらった辞令も保管されてました。
娘が社会人になることが嬉しかったのでしょうか…。
それにしても電報って、時代を感じます。
私は結婚するまで実家暮らしをしていたので、通学、通勤に利用し、その後も実家に帰る際に利用し続けた中央線快速電車。
これからは高尾山にでも行く時くらいしか利用することはないでしょう。
昨日は実家とその近辺の見納めに夫と一緒に行ってきました。
夫も結婚前から40年以上通いなれた地なので最後に見ておきたいと。
私が高校を卒業して初めてアルバイトしたケーキ屋さんは、場所を少し移転してベーカリーに業態変更しましたが今も人気店。
実家に帰ると時々寄っていましたが、昨日は最後なので明太フランスを2本買って冷凍しておくことにしました。
小学校の同級生のお家、両親がお世話になっていたクリニック、車の免許を取るために通った自動車教習所…当たり前だった風景も見納めです。
実家とも乗り慣れた中央線快速電車ともサヨナラです。
東京駅グランスタの中にある『牛たん炭焼き 利休』でランチ。
吉祥寺にお店があった時は、父が好きなのでよく行きました。
東京駅で降りる機会もこれから減っちゃいそうです。
で、大丸に寄って夫も私も想定外の洋服を買っちゃいました。
大丸カードを作ったら10%割引になるという甘い誘いはキッパリお断りしました。
今考えたら1万円近く割引になるのなら作ってもよかった?と、少し後悔もありますがもう行くことはほぼない。
クレジットカードをこれ以上増やしたくないし、良い判断だったと思うことにします。
というか、そもそも洋服の衝動買いがどうなのかって話ですけれど。