父が一人暮らしをしている時から物忘れ外来に行けばきっと認知症と診断されれとは思っていましたが、今年の6月から弟宅で同居を始め先月受診の結果中期のアルツハイマーと診断されました。
まだ身の回りのことは手助けなくできますが、物忘れは進み父から私に日に何度も電話がかかってくるようになりました。
ほぼ同じ内容ですが、その度に相槌をうっています。
父は同居して何もやることがなくなりました。
日々の食事・洗濯・掃除などの家事全般は全て義妹がやってくれるので、父はありがたいといつも感謝しています。
お金の管理も全て弟に託しています。
先日、父に会いに弟宅を訪ねる日の朝、父から5万円貸してほしいと電話があり驚きました。
父のお金なのに同居する弟には言いにくいのかしら?
毎月弟への生活費16万円は父の銀行口座から自動振り込みにし、それとは別に父のお小遣いとして毎月6万円を口座からおろして現金で手渡しすることになっています。
そのことを父に言っても、とにかくお財布にお金がないから貸してほしいというので、とりあえず用意して向かい弟に伝えました。
父にお小遣いを渡してもすぐに遣ってしまい、足りなくなるとお金をおろしてきてほしいと言うそうです。
買い物をするわけでもないのに、いったいどこへ消えていくのかしら・・
どうやら、頻繁に実家に帰ってくる社会人の孫二人と義妹にお財布にあるお金は小遣いとして渡してしまうらしい。
父のお金ですからいいのですが、お金の管理ができなくなった父から受け取る方も受け取る方だとちょっと思ったわけです。
他にも壊れていないエアコンを取り替えたりと、生活費やお小遣い以外にも必要経費という名目で毎月かなりの金額が銀行口座から引き出されていることを父は全く知りません。
父に言っても忘れちゃうでしょうけど。
夫からは私が父を引き取って面倒がみられないのに、そういうことを言うなと嗜められました。
確かにね。
ですから弟には何も言わず、父が好きなすき焼きのお肉をお土産に持参しましたよ。
父が同居を始めて半年も経ちませんが、今の父は朝のウォーキング以外することはなく、日がな一日をベッドでゴロゴロしながら過ごしているようです。
弟夫婦は日中は仕事で留守。
夕飯は父だけ17時頃済ませ、その後は自室で過ごしているのでほぼ会話なし。
それは認知症も進みますよね。
楽に過ごせるようになっても、その反面認知症は進む。
同居を始める前、父が頑なに守ってきた朝ごはんのルーティン。
サラダ・トースト・スクランブルエッグ・ホットミルク。
たったこれだけですが、翌日食べるパンはまだあっただろうか?牛乳は?
足りなければ近所のスーパーで買い物をして金銭出納のメモを書く。
お天気が良ければ今日はシーツを洗おうと自分で考える。
ゴミの日もカレンダーを見ながら丁寧に分別して出しにいく。
体調が悪ければ自分で判断してかかりつけ医や歯科医も受診していたのに、今はなぜ弟に病院に連れていかれたのかも覚えていない。
ごく当たり前にできていたことをしなくてよくなったら、楽だけどどんどんできないことが増えていく。
何だか皮肉なものです。
でも、辛いことを覚えていなくていいのは救いかもしれません。
今は来月予定している旅行を楽しみにしてくれています。
それは忘れないんですよね。
《夕ごはん》

キムチドリア(キムチ鍋の残り物利用)
肉野菜炒め
ししゃもの南蛮漬け
茹でブロッコリー
