先日、ずーっと行ってみたかったお店で食事ができました。
家の近所なのに何年も前の開店当初から予約が取れず、もうすっかりあきらめてました。
今は月1回の予約受付日に半年先の月の予約をするシステムになっていて、これが電話が繋がらないらしい。
ミシュランのビブグルマンに掲載されたのも、人気に拍車をかけたようです。
それが11月はじめに勤めていた会社の後輩から連絡があって、
やっとの思いで予約した日と用事がバッティングしてしまったので代わりに行っていただけませんか?と。
なんですってー、行かせていただきますとも❣️
開店してから10数年、棚ぼたってこういうことね。
後輩はお店の良さをわかってくださる方にお譲りできてよかったと言ってくれました。
持つべきものは後輩ですね。
私とは比べ物にならない頭脳明晰なできる女子。
そして、彼女はパートナーと行く予定だったので、私も夫と出かけてきました。
小さなお店で写真を撮るのも気が引けたので、お料理の写真はありません。
当日のメニューは、
白子と湯葉のあんかけ
帆立貝しんじょのお椀
お造り(本鮪、平目、鯛、鯵酢〆)
大根と鴨つみれの炊き合わせ
サワラの杉板焼き
海老芋とエリンギのフリットあん肝添え
平目の胡麻和え茶漬け
黒胡麻のムース
以上が5500円のおまかせコース。
これに、茶碗蒸しと、黒毛和牛の網焼きの2品が加わると7000円になります。
コスパはとっても良いと思います。
一番好きだったのは帆立貝しんじょの椀もの。
しんじょの中にプリッとした帆立の身がいい感じでした。
そして人気がずーっと続いているのは、手のかかった和食のコースをとっても手頃なお値段で提供しているからだと思います。
再訪するのであれば、どんなに早くても6月以降。
でも、再訪は誰かに誘われでもしなければ、多分ないかな。
気さくな店主がお一人で料理全てをなさっているので、作り置きのお料理をタッパーからお皿に盛り付けているのもカウンターから見えてしまいます。
お刺身を切っているところとか見たかったわ。
お味は美味しいですが、今時の言い方をすれば、フツーにオイシイ。
4人がけのテーブルが2卓と、あとはカウンターだけの小さいお店はもちろん満席。
お父様に連れてこられた青年が、帰る際に店主にとても美味しかった、特に最後のヒラメの胡麻茶漬けには感動しました!と、目をキラキラさせながらおっしゃってました。
若いって素晴らしい。
歳を重ね、経験が増えた分、感動することが少なくなったように思います。
記憶の中で私が初めて感動した食事は、銀座天一本店で食べた天ぷら。
もちろん、母が作ってくれた食事以外で。
20歳そこそこの時だから、半世紀近く前の記憶です。
アメリカ人の友だちが、ご馳走してくれたのでした。
金融関係の日本の会社で定年まで働いて、故郷アメリカに帰った、私よりずーっと日本のことをよく知っていた彼。
一緒によく遊んだわ〜。
夫の友人なんですけどね。
夫との付き合いが長かったので、夫の友人は私の友だち。
なんせ日本語ペラペラ、漢字も私より知ってるし、旅行先ではガイドしてくれるし。
で、美味しいものもよく知っていたのでしょう。
今はアメリカで日本の年金を受け取っているそうですが、この円安じゃ何コレ?ってかんじかも。
私も仕事をしてお給料をもらって、自分でも天ぷら屋さんに行くようになりました。
今も天ぷらは大好物ですが、感動するほどではなくなりました。
そんなわけで、半年前に電話かけまくって予約してまで行かなくてもいいかなって。
後輩には言えませんけど、そう思った次第。
予約を譲ってくれた後輩女子は、今月中に我が家にお招きする予定です。
だって、遊びに来たいっていうんですもの。
とてもとてもお料理でお返しすることはできませんが、楽しいおしゃべりくらいはできるでしょう。